ニュースリリース
世界初、フィルム型ペロブスカイト太陽電池を活用した
メンテナンスフリー電子棚札システムを開発
2021年6月22日
株式会社エネコートテクノロジーズ
リコー電子デバイス株式会社
ニチコン株式会社
株式会社エネコートテクノロジーズ、リコー電子デバイス株式会社、ニチコン株式会社は、世界で初めてフィルム型ペロブスカイト太陽電池を活用した電子棚札システムを開発しました。
本製品を「TECHNO-FRONTIER 2021 第36回 電源システム展」のニチコンブースにて出展します。
開発背景
電子棚札は多くの場合、一次電池が使用されていますが、耐用年数が短いために定期的な電池交換が必要という課題があります。また本来であれば表示画面の書換えが自由に行えるのが特長ですが、電池寿命の関係で書換え回数に制約があることも課題でした。これらの課題を克服することで電子棚札の活用と市場活性化が期待できます。上記の課題は室内環境のような低照度下においても高い変換効率を有するフィルム型ペロブスカイト太陽電池、微弱電流による充電が可能で長寿命の充放電サイクル特性を持つ二次電池、エナジーハーベスティングに必要な低消費電源回路の組み合わせにより克服できます。
この度、エネコートテクノロジーズ、リコー電子デバイス、ニチコンの3社の協業により、メンテナンスフリーの電子棚札システムを開発することに成功しました。フィルム型ペロブスカイト太陽電池で発電した電気を、エナジーハーベスト用低消費電流降圧DC-DCコンバータで降圧し、小形リチウムイオン二次電池に蓄電します。蓄電したエネルギーを低消費電流昇降圧DC-DCコンバータで変換し、表示部の電子ペーパーとBluetooth内蔵の無線モジュールを駆動します。Bluetoothで表示画面の書き換え情報を受信することができるため、メンテナンスフリーとタイムリーな書き換えを両立させることができます。
参考
株式会社エネコートテクノロジーズ
2018年1月設立の京都大学発スタートアップ企業でペロブスカイト太陽電池の材料開発、モジュールの製品化に取り組んでいます。環境保護・自然エネルギーの有効利用を目指し、薄膜太陽電池でエネルギーの未来を創ります。
リコー電子デバイス株式会社
リコー電子デバイスは、「お客様の手を煩わさずにいつまでもアシストし続けたい」という思いで、IoT用途に最適な電源 IC 製品を開発し、国内自社工場で生産しています。
ニチコン株式会社
ニチコンはアルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ、回路製品の開発・製造・販売を行っている世界的な電子部品メーカーです。「エネルギー・環境・医療機器」「自動車・車両関連機器」「白物家電・産業用インバータ機器」「情報通信機器」の4市場分野で、積極的な企業戦略を展開しています。
このニュースリリースの詳細 (PDF)
関連リンク
| リコー電子デバイスについて |
リコーの半導体事業は1981年に株式会社リコーの一部門としてスタートし、外販も含めて30年以上に渡り事業展開を行ってきましたが、変化の激しい半導体業界で迅速な経営判断を行うために、2014年10月よりリコー電子デバイス株式会社として再スタートし、さらに2018年3月より日清紡ホールディングスの一員として更なる成長を目指しております。
当社は半導体デバイスの企画から開発・生産・販売・品質保証まで一貫した機能を保有し、CMOSアナログ技術をコアとして、携帯機器や車載・産機市場向けの小型・低消費電力・高耐圧・大電流の電源ICや小型で高精度なLi電池保護ICなどを提供し、お客様製品の付加価値向上に貢献しています。
このページの内容は発表時のものです。
既に販売終了になっている商品や、内容が異なっている場合があります。