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RTCの時計精度は何によって決まり、どのくらいあるものですか?

リアルタイムクロック使い方

時計の精度は、RTC (リアルタイムクロック) のICだけで決まるものではありません。時計の精度を決めるものには主に以下のものがあります。

  • [1] 水晶振動子の製品間バラツキ
  • [2] 水晶振動子の温度特性
  • [3] 水晶振動子の経年変化
  • [4] RTC_ICの製品間バラツキ
  • [5] RTC_ICの電源電圧特性
  • [6] 基板の寄生容量バラツキ

今、仮に時計の進み遅れをXとすると、

  • 時計の精度 X = ± [1] ± [2] ± [3] ± [4] ± [5] ± [6]

というように単純和で表されます。
この式に仮の数字を入れて計算してみます。

  • [1] は市販の水晶振動子のスペックで想定されていますが、±10ppmか±20ppmが多いです。一番良く使われる±20ppmの水晶振動子を使ったとします。
  • [2] は使用環境によりますので何とも言えませんが、常温とします。常温であれば当然±0ppmになります。
  • [3] は1年で±10ppmのスペックの水晶振動子が多いですが、初期状態では経年なしなので、これを無視することにします。
  • [4] は±5~10ppmですが、±5ppmとしてみます。
  • [5] は特性例を見ていただければわかると思いますが、当社RTC_ICの場合ほとんど無視できます。
  • [6] は仮に±5ppmとします。

すると、

  • X = ± [1] ± [2] ± [3] ± [4] ± [5] ± [6] = ±20ppm ±0ppm ±0ppm ±5ppm ±0ppm ±5ppm = ±30ppm

になります。これを月差に直すと

  • ±30ppm x 60秒 x 60分 x 24時間 x 31日 = ±80秒/月

になります。
精度の良い時計を実現するには、製品が組み上がった後、個々に調整が必要になります。製品が組み上がった後、個々の調整を行えば、上記 [1] から [6] のうち、[1] [4] [5] [6] はキャンセルできます。
また、水晶振動子を内蔵し、工場出荷時に調整を行った当社のR2025、R2045は [1] [4] [5] [6] が調整済みで、0±5ppm (25°C時) を実現しています。これは月差に直すと 13.4 sec になります。

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