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逆流防止回路とは

LDOリニアレギュレータDC/DCスイッチングレギュレータスイッチIC保護回路

逆流防止回路とは、出力端子電圧が入力端子電圧より高い場合に、出力端子から入力端子に向かって電流が流れ込むのを防止する保護回路です。

通常、Pch出力トランジスタを使用するLDO レギュレータは、入力端子と出力端子間に右図のように寄生ダイオードがあるため、出力端子電圧が入力端子電圧より高い場合、寄生ダイオードが順方向となり出力端子から入力端子に向かって電流が流れてしまいます。
逆流防止機能は、出力電圧端子が入力端子電圧より高い場合に出力端子への流入電流を防止する回路です。

例えばRP173 シリーズでは、逆流防止機能は、入力端子電圧が出力端子電圧より低くなる前に逆流防止モードとなり、Pch出力トランジスタの寄生ダイオードを逆方向に接続します。ゲートをVOUT端子に接続することでPch出力トランジスタをオフ状態にすることができ、出力端子から入力端子への逆方向に電流が流れ込むことを防止します。さらに、出力端子からグラウンド端子に流れ込む電流経路を全て遮断し逆流電流 (IREV) を抑えることができます。(RP115 を除く)

逆流防止回路

通常モードと逆流防止モードとの切り替えは、入力端子電圧と出力端子電圧の電圧差を判定して行っていますが、安定動作のために判定しきい値電圧にはオフセットとヒステリシスを持たせています。そのため、軽負荷時に通常モードで使用できる最小入出力電圧差が制約されることにご注意ください。

バックアップ回路で使用する場合、逆流防止回路を持たないLDO レギュレータには左下図のように保護ダイオードが必要です。しかし、ショットキーダイオードは、0.3V 程度の電圧降下があり、数µA~50µA程度のリーク電流があります。
逆流防止回路を持つRP173 シリーズなどのLDO レギュレータを使用すると右下図のように保護ダイオードが不要になり、外付け部品や実装面積の削減のほか、電圧降下や逆リーク電流の心配がなくなります。

  • 逆流防止回路なし

    逆流防止回路なし

  • 逆流防止回路あり

    逆流防止回路あり

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