注目の製品
高ノイズ耐性 入力最大42V ボルテージレギュレータ
低消費電流と過渡応答特性をバランス良く両立
低消費電流と過渡応答特性をバランス良く両立
2021年10月8日
R1526は、広い入力電圧範囲(3.5V~42V)で動作し、低消費電流と過渡応答特性をバランス良く両立させた300mA出力のボルテージレギュレータです。 この製品の最大のポイントは、電磁障害が想定されるアプリケーションにおいて安心してお使いいただけるように優れた電磁ノイズ耐性(EMS、ノイズイミュニティ)を有していることです。
EMSノイズイミュニティ:
近年の自動車にはたくさんの無線通信アプリケーションが搭載されています。例えば、以下があります。
Bluetooth、NFC、Wi-Fi通信、先進運転支援システム、アダプティブクルーズコントロール、衝突回避システム、タイヤ空気圧監視、キーレスエントリー ... 等
さらに、普及が進むコネクテッドカーには多数の無線通信機器が搭載されようとしています。その結果、電子機器を取り巻くノイズ環境は悪化し、ノイズが互いの動作に干渉し、システム全体の正常動作を妨げるリスクも増加します。故に、回路設計においてはノイズの干渉を防ぐような対策がされるとともに、アプリケーションの動作信頼性を高めるような部品を選定するようになると推測します。
-
新製品R1526は、10MHzから1GHzの高周波数帯ノイズに対しても安定した電圧を出力できる高いノイズイミュニティを備えています。また、類似製品であるR1525よりも過渡応答特性が大きく向上し、入力または負荷の変動に対する出力電圧の変動を非常に小さく抑えています。
幅広い動作電圧範囲:
クランキングなどの厳しい条件にも対応できる、幅広い入力電圧範囲であることもR1526の特長です。 3.5〜42V(Abs. Max. 50V)の範囲で動作し、印加時間200ms以下であれば60Vの尖頭電圧に耐えることができます。
出力電圧は1.8〜9.0Vの範囲で、0.1Vステップで選択することができます。また、出力電圧精度は±0.6%であり、信頼性の高い電源としてもお使いいただけます。
民生用、産機用、車載用の3つの製品グレードを用意しており、動作温度範囲はそれぞれ-40〜105℃ 、-50〜125℃、-40〜125℃です。
安全への配慮:
安全に配慮した機能・設計により、R1526および接続先ICの破壊・故障を防ぎます。
- 出力電流制限:過負荷時の出力電流をTyp.450mAに制限します。
- 短絡電流制限:フォールドバック型短絡電流制限回路を内蔵しており、短絡状態検出時に出力電流をTyp. 100mAまで減少させます。短絡状態が解消されると、自動的に通常動作を再開します。
- ピン間ショートを考慮した端子配置:HSOP-8Eパッケージでは4つの端子の間にノーコネクション端子を設けることによって、隣接端子の短絡による故障を防止しています。
- サーマルシャットダウン:ジャンクション温度がTyp. 160℃以上になるとレギュレータの動作を停止します。ジャンクション温度が135℃以下になると通常動作を再開します。
過渡応答特性:
出力に10μFのセラミックコンデンサを接続することによって、安定して動作することができます。入力電圧と負荷電流の変動による出力電圧の変動がシステム要求を満たさない場合は、10μF以上のセラミックコンデンサを使用し、出力電圧の変動を抑えてください。入力電圧及び負荷電流の変動に対する応答特性については、以下のグラフを参照ください。
最適な用途
R1526は車載アプリケーションにもお使いいただけるように開発されています。12Vバッテリーを直接接続して動作することができるため、ECU、インフォテイメント、セキュリティ、ダッシュボード、リモートキーレスエントリー、イモビライザー、ゲートウェイシステムなどの様々な車載システムに適しています。