容易な基板設計と高度なセンシングでお客様に貢献します
当社のAFE製品は、低消費電力と高精度な信号処理を特長とし、広範なセンサーアプリケーションに対応しています。独自の技術により、高いノイズ耐性と優れたリニアリティを実現し、センサー信号の忠実な再現が可能です。また、小型パッケージの採用により、省スペースでの実装が可能で、ポータブルデバイスやIoT機器に最適です。
NA2202 / NA2203 / NA2204
5V対応 高精度デルタΣ型ADC搭載AFE
製品ラインナップ
NA2202/NA2203/NA2204シリーズは、最大128倍のプログラマブルゲインアンプ(PGA)とマルチプレクサを内蔵した高精度なアナログフロントエンド(AFE)です。複数のセンサーを柔軟に接続でき、定数設定の工数を削減します。5V動作電圧に対応しており、マイコンを使用するシステムに理想的な選択肢です。
さらに、パッケージサイズが4.0x4.0x0.75mmとコンパクトで、製品の小型化にも貢献します。高精度と省スペースが求められる用途に最適です。
製品名 | 動作温度範囲 | 電源電圧 | ADC分解能 | デジタル補正 | PGA | パッケージ外形 |
NA2202 | -40℃ ~ +125℃ |
アナログ: +2.7 to +5.5V(ユニポーラ)or ±2.5V(バイポーラ) デジタル: +2.7 to +5.5V |
16 | Vos, Gain | 128倍 |
QFN4040-24-NB 4.0x4.0x0.75(mm) (Pitch: 0.5mm) ピンコンパチ |
NA2203 | 20 | |||||
NA2204 | 24 |
4チャンネル・内蔵マルチプレクサにより、多種・多様な複数のセンサー信号を検出可能です。
温度センサーを3チャネル接続した回路例

小型パッケージ(QFN4040-24-NB:4mm□)のため、ボードセットの小型化、実装面積の削減に貢献します。
-
- QFN4040-24-NB 4.0x4.0x0.75(mm)(Pitch: 0.5mm)
- NA2202 / NA2203 / NA2204はピンコンパチのため、同じボードでアプリに最適なADC分解能の製品を選択することができます。
センサーなどの断線検知機能搭載により、誤検出のリスクを低減します。
-
- 断線が無いとき
- IBURNは100kΩに流れない
- k型熱電対の熱起電力 VIN1P-VIN1N = -(数mV) ~ +(数mV)
- ADC出力は正常範囲
-
- 断線が有るとき
- IBURNは100kΩに流れる
- VIN1P=AVDD-10µA*100kΩ=4V
VIN1N=AVSS+10µA*100kΩ=1V
VIN1P-VIN1N=3V - ADC出力がフルスケールに張り付くので、断線を検出可能
NJU9101
低消費電流AFE
製品ラインナップ
NJU9101は低消費のオペアンプ、A/Dコンバータ、信号処理回路を1チップに統合することで、アプリケーションの小型化と低消費電流化を実現します。内蔵のオペアンプは当社の回路技術・プロセス技術により高精度・低雑音でありながら低消費電流を達成しています。また、新規開発を行った低消費電流のA/Dコンバータを搭載しています。
ゲイン、オフセット、温度ドリフト補正機能を備え、MCUから簡単に調整可能なため、ガス検知器の開発期間短縮や製品のシリーズ化に貢献します。
製品名 | 動作温度範囲 | 電源電圧 | ADC分解能 | 消費電流 | デジタル補正 | パッケージ外形 |
NJU9101 | -40℃ ~ +85℃ | +2.4V ~ +3.6V | 16-Bit (NFB), 32sps to 2k sps | 4μA (OPA,OPB), 150μA (ADC) | Vos, Gain | EQFN-24-LE (4mmx4mm) |
高精度・低雑音でありながら、低消費電流(約5.0μA)を実現、バッテリ駆動機器の長寿命化に貢献
内蔵するオペアンプ、A/Dコンバータの低消費電流化に加え、各機能ブロックのON/OFF制御による間欠動作が可能です。
スタンバイ時の消費電流を約0.5μAまで低消費電流化したため、バッテリ駆動の機器に最適です。
高RFノイズ耐性により、トランシーバーなどの外来ノイズの影響を受けにくい
当社のアナログ技術を活用した高RFノイズ耐性のオペアンプを内蔵しています。
トランシーバーなどから放射される電波の影響を受けても、AFEが誤動作することを防ぎます。
ガス検知に有効な機能を内蔵
3-bitのチップアドレスにより、1つの検出器で最大7種類のガスを検知することが可能です。
センサの断線検知が可能なため、センサ接続状況を確認できます。
外付けにEEPROMを接続可能で、AFE起動時に自動的にメモリ内容でセットアップすることができます。
下記回路ブロックを組み合わせることによって、様々な低消費電力信号アプリケーションに使用できます。
1.温度センサ計測
下表の手順にて、内蔵する温度センサで「温度」を計測します。
-
-
NJU9101 回路ブロック名称一覧
回路ブロック名 省略名 低消費/低雑音オペアンプ (2回路) "OPA", "OPB" バイアス設定用抵抗ラダー "BIASRES" 10アナログスイッチ "ANASW" 可変利得プリアンプ "PREAMP" 温度センサー "TempSensor" 内蔵基準電圧源 "INTVREF (2.048V)" 16-Bit ΔΣADC "16-Bit ADC" デジタル制御 & データ補正 "Control&Calibration" I2Cバス制御 "I2C"
手順 | 内容 | アドレス | レジスタ名 | ビット名 | ビット | 設定値 |
---|---|---|---|---|---|---|
① | 「温度センサ入力モード」に設定 | 0x00 | CTRL | MEAS_SEL | [2:1] | 00 |
② | AD変換動作モードを設定(例:シングル変換) | MEAS_SC | [0] | 0 | ||
③ | AD変換スタート | MEAS | [3] | 1 | ||
④ | AD変換完了チェック(「MEASビット=0」で、AD変換完了) | - | ||||
⑤ | AD変換完了後、変換データ(TMPDATA, ビット内容)を取得 | 0x06 0x07 |
TMPDATA0 TMPDATA1 |
TMPDATA | [9:0] | - |
2.計測システム 1 (ポテンショスタット計測)
下表の手順にて、OPA/OPBで「ポテンショスタット」及び、「トランス・インピーダンス・アンプ」を構成します。
手順 | 内容 | アドレス | レジスタ名 | ビット名 | ビット | 設定値 |
---|---|---|---|---|---|---|
① | BIASRESとOPAのスイッチを接続 | 0x0F | BLKCONN0 | BIASSWA | [5] | 1 |
② | BIASRESとOPBのスイッチを接続 | BIASSWB | [4] | 1 | ||
③ | PREAMP負入力ソースを「BIASRES」に設定 | 0x11 | BLKCONN2 | BIASSWN | [3] | 1 |
④ | トランス・インピーダンス・アンプのバイアスレベルを設定(GND to 1.7V) | 0x10 | BLKCONN1 | OPA_BIAS | [7:5] | 任意 |
⑤ | ボタン押下スイッチのバイアスレベルを設定(GND to 1.75V) | OPB_BIAS | [4:0] | 任意 | ||
⑥ | BIASRES、OPA、OPB、OSCブロックをON | 0x12 | BLKCTRL | BLKCTRL | [7:0] | 0xF0 |
⑦ | 「PREAMP使用」に設定 | 0x11 | BLKCONN2 | PAMPSEL | [2] | 1 |
⑧ | 「アンプ入力モード」に設定 | 0x00 | CTRL | MEAS_SEL | [2:1] | 01 |
⑨ | AD変換動作モードを設定(例:シングル変換) | MEAS_SC | [0] | 0 | ||
⑩ | AD変換スタート | MEAS | [3] | 1 | ||
⑪ | AD変換完了チェック(「MEASビット=0」で、AD変換完了) | - | ||||
⑫ | AD変換完了後、変換データ(AMPDATA、ビット内容)を取得 | 0x02 0x03 |
AMPDATA0 AMPDATA1 |
AMPDATA | [15:0] | - |
3.計測システム 2 (差動入力)
下表の手順にて、OPA/OPBで「差動入力アンプ」を構成、計測します。
手順 | 内容 | アドレス | レジスタ名 | ビット名 | ビット | 設定値 |
---|---|---|---|---|---|---|
① | BIASRESとOPAのスイッチを開放 | 0x0F | BLKCONN0 | BIASSWA | [5] | 0 |
② | BIASRESとOPBのスイッチを開放 | BIASSWB | [4] | 0 | ||
③ | AIN+端子を「OPA非反転入力」に接続 | 0x11 | BLKCONN2 | INPSWA | [5] | 1 |
④ | BIN+端子を「OPB非反転入力」に接続 | INPSWB | [4] | 1 | ||
⑤ | PREAMP負入力ソースを「OPB出力」に設定 | BIASSWN | [3] | 0 | ||
⑥ | OPA、OPB、OSCブロックをON | 0x12 | BLKCTRL | BLKCTRL | [7:0] | 0x70 |
⑦ | 「PREAMP使用」に設定 | 0x11 | BLKCONN2 | PAMPSEL | [2] | 1 |
⑧ | 「アンプ入力モード」に設定 | 0x00 | CTRL | MEAS_SEL | [2:1] | 01 |
⑨ | AD変換動作モードを設定(例:シングル変換) | MEAS_SC | [0] | 0 | ||
⑩ | AD変換スタート | MEAS | [3] | 1 | ||
⑪ | AD変換完了チェック(「MEASビット=0」で、AD変換完了) | - | ||||
⑫ | AD変換完了後、変換データ(AMPDATA、ビット内容)を取得 | 0x02 0x03 |
AMPDATA0 AMPDATA1 |
AMPDATA | [15:0] | - |
4.計測システム 3 (シングル入力 (非反転))
下表の手順にて、OPA/OPBで「非差動シングル入力アンプ」を構成、計測します。
手順 | 内容 | アドレス | レジスタ名 | ビット名 | ビット | 設定値 |
---|---|---|---|---|---|---|
① | BIASRESとOPAのスイッチを開放 | 0x0F | BLKCONN0 | BIASSWA | [5] | 0 |
② | BIASRESとOPBのスイッチを接続 | BIASSWB | [4] | 1 | ||
③ | AIN+端子を「OPA非反転入力」に接続 | 0x11 | BLKCONN2 | INPSWA | [6] | 1 |
④ | BIN+端子を「GND」に接続 | INPSWB | [5] | 0 | ||
⑤ | PREAMP負入力ソースを「BIASRES」に設定 | BIASSWN | [3] | 1 | ||
⑥ | BIASRES、OPA、OPB、OSCブロックをON | 0x12 | BLKCTRL | BLKCTRL | [7:0] | 0xF0 |
⑦ | 「PREAMP使用」に設定 | 0x11 | BLKCONN2 | PAMPSEL | [2] | 1 |
⑧ | 「アンプ入力モード」に設定 | 0x00 | CTRL | MEAS_SEL | [2:1] | 01 |
⑨ | AD変換動作モードを設定(例:シングル変換) | MEAS_SC | [0] | 0 | ||
⑩ | AD変換スタート | MEAS | [3] | 1 | ||
⑪ | AD変換完了チェック(「MEASビット=0」で、AD変換完了) | - | ||||
⑫ | AD変換完了後、変換データ(AMPDATA、ビット内容)を取得 | 0x02 0x03 |
AMPDATA0 AMPDATA1 |
AMPDATA | [15:0] | - |
5.外部入力計測 (差動入力)
下表の手順にて、外部入力による高入力抵抗で、「差動入力アンプ」を構成、計測します。
手順 | 内容 | アドレス | レジスタ名 | ビット名 | ビット | 設定値 |
---|---|---|---|---|---|---|
① | PREAMP負入力ソースを「外部入力」に設定 | 0x11 | BLKCONN2 | BIASSWN | [3] | 1 |
② | 「PREAMP使用」に設定 | PAMPSEL | [2] | 1 | ||
③ | 「外部入力モード」に設定 | 0x00 | CTRL | MEAS_SEL | [2:1] | 10 |
④ | AD変換動作モードを設定(例:シングル変換) | MEAS_SC | [0] | 0 | ||
⑤ | AD変換スタート | MEAS | [3] | 1 | ||
⑥ | AD変換完了チェック(「MEASビット=0」で、AD変換完了) | - | ||||
⑦ | AD変換完了後、変換データ(AMPDATA、ビット内容)を取得 | 0x02 0x03 |
AMPDATA0 AMPDATA1 |
AMPDATA | [15:0] | - |
製品の詳細
NA2201 / NJU9102 / NJU9102A
デジタル漏電検出IC
製品ラインナップ
NA2201/NJU9102/NJU9102Aは漏電遮断器向けのデジタル漏電検出ICです。ZCT(零相変流器)から取得したアナログ信号を内蔵のADCでデジタルデータに変換し、設定されたトリップレベルに基づいて漏電のデータ処理を行います。処理の結果、漏電と判定されると、SCRT端子からワンショットパルスを出力し、外部接続されたサイリスタをターンオンさせます。
特にNA2201は過電圧検出機能を内蔵しており、過電圧検出
(単3 中性線欠相保護)に対応しています。
製品名 | 動作温度範囲 | 電源電圧 | ADC分解能 | DC検出機能 | 時延機能 | パッケージ外形 |
NA2201 | -40℃ ~ +125℃ | 4.0V ~ 5.5V | 14 | 対応可能 | 2系統 (漏電/過電圧) | SSOP-16-BD |
NJU9102 | 対応不可 | 対応不可 | DMP-8 | |||
NJU9102A |
国内家庭用分電盤で義務化されている過電圧検出(単3中性線欠相保護)機能を内蔵
日本国内家庭用漏電遮断器
EV充電器への展開も考慮したDC検出機能、漏電/過電圧検出用の2系統の時延機能も搭載
-
NA2201 Block Diagram (過電圧検出)
-
NA2201 Block Diagram (DC検出)
NJU9102 / NJU9102A デジタル漏電検出IC
-
- ラインノイズ、コモンノイズに対して内蔵デジタルフィルタ―(LPF)でカットすることが可能。誤作動を低減させる事が出来ます。
アクティブフィルター不要なため部品点数と評価工数およびコストの削減にてお客様に貢献いたします。 - アプリケーション要求により、トリップレベルの5倍の即時検出有/無 の選択が可能
- 漏電検出条件設定端子(TMD)設定により、TypeAとTypeACの選択が可能
- ラインノイズ、コモンノイズに対して内蔵デジタルフィルタ―(LPF)でカットすることが可能。誤作動を低減させる事が出来ます。
-