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出力電圧が大きく、周波数が高い時に出力波形に歪が発生していますが、考えられる原因は何ですか?

オペアンプ

スルーレートによる振幅制限がかかりはじめるとサイン波は三角波になっていく現象が1つの要因として考えられます。

スルーレート(SR)と出力振幅値(VOpp)と帯域幅(fc)の関係は式1で表せます。
ここで求められるfcを超えるとスルーレートの制限による歪(三角波になっていく)が発生しはじめます。

  • fc [Hz] = SR [V/sec] / 2・π・VOpp (式1)

NJM2904を例にします。SR = 0.5 V/us typ.ですので式1に代入しますと

  • Vo = 1.0 Vrms時
    fc = 0.5e6 [V/sec] / 2・π・2.83 [Vpp] = 28.1 [kHz]
  • Vo = 1.5 Vrms時
    fc = 0.5e6 [V/sec] / 2・π・4.24 [Vpp] = 18.8 [kHz]
  • Vo = 2.0 Vrms時
    fc = 0.5e6 [V/sec] / 2・π・5.66 [Vpp] = 14.1 [kHz]

(1.)の条件では28kHz付近から三角波になっていき、その結果歪が発生することになります。

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