新製品ニュース
2021年05月17日(令和3年)

5G(Sub6) のスモールセルなど基地局向け
業界トップレベルの低挿入損失、大電力汎用SPDTスイッチ
NJG1817ME4のサンプル配布開始

 新日本無線株式会社(本社:東京都中央区 代表取締役社長:森田 謙一)は、5G(Sub6)のスモールセルなど基地局向け業界トップレベル※1の超低損失、大電力SPDTスイッチ「NJG1817ME4」のサンプル配布を開始しました。

※1 2021.04 新日本無線調べ

開発背景及び従来の大電力RFスイッチの課題

 近年5G(第5世代移動通信システム)の商用サービスのスタートと同時にスモールセルなど基地局の需要が急増しています。スモールセルなど基地局では、高い送信パワーから受信経路を保護するため、受信側に使われる保護用大電力スイッチ(図1)の需要も増えています。
 一方、従来の大電力RFスイッチでは低挿入損失特性の実現が大きな課題となっていました。そのため、大電力仕様の基地局、特に損失特性を重視する送受信切替部分には、コストが高い低挿入損失のサキューレターを使用することが一般的です。NJG1817ME4は大電力、且つ低挿入損失特性の実現により、受信経路の保護用 (図1) のみならず、送受信切替用のスイッチ (図2) として使用可能です。

20210517_Fig-1_Fig-2.jpg

概要

 NJG1817ME4は10Wまでの大電力に対応する超低挿入損失と高アイソレーションの汎用SPDTスイッチです。特に5G(Sub6)に対応する高い周波数での挿入損失特性は業界トップレベルです。また、高速切替特性は5Gなど高速通信用途に最適です。
 2.0mmx2.0mmの小型パッケージに搭載することにより、大電力スイッチの小型化を実現し、実装面積の削減が可能となります。特にスイッチの採用個数が多いスモールセルなど通信機器の小型化にも貢献します。

特長

20210517_Fig-3.jpg

大電力と低挿入損失特性の両立
 10Wまでの大電力への対応しており、特に5G(Sub6)の2G~6GHzの帯域においては0.35~0.45dBの超低挿入損失特性を実現しています。他社の同等の大電力スイッチと比較して、半分以下の低挿入損失であり、業界トップレベルです。

5G通信に最適な高速切替特性
 350 ns以下のスイッチング時間で高速切替を実現しております、5G、Wi-Fiなどの高速通信に最適です。

業界最小パッケージへの搭載
 本製品は、10Wまで対応する大電力スイッチとして、業界最小サイズ※2の2.0mmx2.0mmの小型パッケージに搭載し、実装面積の削減、端末の小型化に貢献します。

※2 2021.04 新日本無線調べ

製品機能

品名 NJG1817ME4
制御電圧 3.3V typ. (2.7 ~ 5.0 V)
制御電流 7µA typ. @ 3.3 V
挿入損失 0.30dB typ. @ f = 700MHz
0.35dB typ. @ f = 3.85GHz
0.40dB typ. @ f = 4.7GHz
0.45dB typ. @ f = 6.0GHz
アイソレーション 30dB typ. @ f = 700MHz
27dB typ. @ f = 3.85GHz
27dB typ. @ f = 4.7GHz
25dB typ. @ f = 6.0GHz
0.1dB圧縮時入力電力 +40dBm typ.
スイッチング時間 150ns typ. / 350 ns max.
小型パッケージ EQFN12-E4
2.0 mm x 2.0 mm x 0.397 mm typ.

アプリケーション

  • 5G(Sub6)基地局システム
  • 業務用無線通信端末
  • 送受信の切替、アンテナ切替、PA出力切換及びその他汎用用途

製品外観

20210517_NJG1817ME4.jpg

生産/サンプル価格

企業情報

  • 会社名:新日本無線株式会社(日清紡グループ※)
  • 所在地:東京都中央区日本橋横山町3番10号
  • URL:https://www.nisshinbo-microdevices.co.jp/

※新日本無線は、マイクロデバイス事業会社として中核を担っています。

このリリース内容は発表日時点の情報です。最新情報につきましてはお問い合わせください。