新製品ニュース
2017年08月31日

高感度な移動体検出と距離計測の独自信号処理機能を搭載したマイクロ波移動体距離計測センサ「NJR4234BVシリーズ」を開発

新日本無線株式会社(本社:東京都中央区 代表取締役社長 小倉 良)は、マイクロ波センサ"WaveEyes"シリーズに信号処理機能を内蔵した低背・アンテナ一体型24GHz帯移動体距離計測センサモジュール「NJR4234BVシリーズ」を追加、サンプル配布を開始しました。

概要

昨今のIoTの波にのり、センサの新たな市場への参入が期待される中で、マイクロ波を用いた電波式の近距離から中距離用、移動体距離計測センサとしてNJR4234BVシリーズの供給を開始します。
4GHz帯マイクロ波回路・アンテナ・信号増幅回路・マイクロコントローラー(MCU)を内蔵しました。距離計測可能なセンサとして当社独自の信号処理により、屋内や街中などの障害物の多い環境でも移動体を検出し、移動体までの距離を算出・出力します。また電波干渉を回避するための独自アルゴリズムを搭載し、同一環境下での複数の使用が可能です。
本製品では、弊社従来品NJR4233D1に対し、約81%削減の軽量化と、約58%削減の低背化を実現しました。また、UARTインターフェイスにより容易に他の機器と接続が可能で、軽量化・低背化と相まって様々な産業機器や民生機器にセンサフロントエンドとして容易に組み込んで使用することが可能となっています。

特長

24GHz帯マイクロ波と独自信号処理の組み合わせによる移動体までの高感度な距離計測(特許出願中)

独自信号処理による移動体の距離計測に特化したアルゴリズムを搭載し、30m離れた歩行者でも安定した距離計測を実現、屋内外の使用が可能です。

アンテナ~信号処理のすべてを低背型パッケージに実装

外形38x38x4.2mmの小型・低背サイズに24GHz帯マイクロ波回路・アンテナ・信号増幅回路・MCUを内蔵。特に弊社従来品より約58%(4.2mm)の低背化により、薄型デザインが求められる組込用途でも使用できます。

使用環境を考慮した機能を搭載

電波干渉回避機能を搭載し、複数での使用が可能です。またキャリブレーションと自動利得調整機能を搭載し、環境の変化や距離計測を行うターゲットの変動に、柔軟に対応が可能です。

製品外観

主な製品性能

項目 仕様
送信周波数 24.05 ~ 24.25GHz
送信電力 E.I.R.P. 最大 +13.8 dBm
最大検知距離 *1 30m 歩行者
検知角度幅 *2 H面:42°/V面:28°
検知性能
  • 最少検知距離:0.85m
  • 距離分解能:8.3cm
  • 分離分解能:1.7m
インターフェイス UARTとデジタルCMOS出力
外形 38 x 38 x 4.2 mm
重量 6.5g
電源
  • 電圧:2.9~3.6 V
  • 電流: 通常使用時の平均37mA/最大250mA/スリープモード15mA
適用規格 特定小電力無線局 ARIB STD-T73
  • ※1

    最大検知距離:センサ正面方向の検知可能距離の最大値

  • ※2

    検知角度幅:アンテナの半値幅による角度幅

評価キット

本製品の動作確認を簡単にできる評価キット(評価基板とソフトウェア)を準備しています。

アプリケーション

本製品は、様々な産業機器や民生機器にセンサフロントエンドご利用いただけますが、下記用途での使用が期待できます。

  • セキュリティ機器:センシング性能の高性能化と信頼性向上(誤検知と失報の低減)
  • 交通管制システム:スマート交差点でのセンシング
  • 産業用ドローン:自律型ドローンの自動運転支援(障害物検知や離着陸支援)
  • FAロボット:ロボットの障害物検知やスマート工場の自動化のためのセンシング
  • 駐車管理システム:センシング性能の信頼性向上と簡略化
  • 組込み用移動体検出・測距センサ
セキュリティ機器
交通管制システム
産業用ドローン

生産予定

  • サンプル配布:2017年9月より開始
  • 生産予定:2017年10月より月産1,000個で開始予定

企業情報

  • 会社名:新日本無線株式会社
  • 所在地:東京都中央区日本橋横山町3番10号
  • URL:https://www.nisshinbo-microdevices.co.jp/

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