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ニュースリリース

機能安全用途に適したボルテージディテクタ「R3154シリーズ」を発売
⼊⼒最大42V ウィンドウボルテージディテクタ

2020年10月12日
リコー電子デバイス株式会社

リコー電子デバイス株式会社 (代表取締役社長:田路 悟) は、機能安全用途に適した高耐圧ウィンドウボルテージディテクタ*1「R3154 シリーズ」を発売します。

⾞載機器や産業機器では、機能安全への対応要求が高まっており、マイコンやSoC用の電源に対して高精度な電源監視が求められています。「R3154 シリーズ」はそのようなニーズに対応し、監視すべき電源電圧の低下だけでなく過電圧の監視も一つのICで実現可能で、さらに高い電圧監視精度を持っているため、電源供給されるICが正常に動作する電圧範囲であるかどうかを高精度に監視できます。

また、従来の低耐圧電源端子を使用したボルテージディテクタは、3.3V等に降圧された電源を動作電圧かつ監視対象としているため、その電圧が大きく変動した場合は正常に動作できない懸念がありました。 「R3154 シリーズ」は、動作電圧を高耐圧化しており、⾃動⾞のバッテリーや産業機器で使用されている42Vまで使用可能で、さらに動作電圧と監視電圧が分離しているため、電圧が大きく変動した場合でも安定した電圧監視が可能です。

「R3154 シリーズ」は、量産中のウィンドウボルテージディテクタ「R3152 シリーズ」の後継機種として、SoC等のコア電圧の低電圧化が進み、高精度な電源監視が要求されることを考慮し、検出電圧設定範囲を低電圧側 (過電圧min. 0.75V / 低電圧min. 0.55V) に拡大しました。また、マイコンを使ってIC⾃体の故障有無を診断できる機能を追加すること、及びピン間ショートを考慮したSOT-23-6パッケージを採用することで、さらなる安全性の向上と⼩サイズの両⽴を実現しました。

*1 ウィンドウボルテージディテクタ︓電源電圧の低下および過電圧の両方を監視するボルテージディテクタ

R3154
R3154 シリーズ (SOT-23-6)

製品名 R3154 シリーズ
サンプル価格 200円 (1,000個購入時の参考価格)
サンプル受注開始日 2020年10月12日
パッケージ SOT-23-6
月産規模 200万個

※このニュースリリースに掲載されている価格および料金には、消費税は含まれておりません。

新製品R3154シリーズの主な特⻑

1. 低電圧と過電圧の監視および簡易的な故障診断機能

電圧のアンダーボルテージ (低電圧) だけでなくオーバーボルテージ (過電圧) の検出を一つのICで実現します。これにより機能安全に対応するために追加するボルテージディテクタを減らすことができます。

「R3154 シリーズ」は、従来の製品である「R3152 シリーズ」より低電圧の電源を監視できるように検出電圧範囲を拡大しました。また、マイコンからICにパルスを⼊⼒して出⼒をモニタすることによって、本ICが故障していないかどうかを診断できます。

2. ⾼検出電圧精度、⾼ヒステリシス精度

検出電圧精度は、±0.5% (Ta=25°C)、-1.25%/+0.75% (-40℃ ~ 125℃)、ヒステリシス精度は Typ. 0.5% (max. 0.75%) を実現しました。また、検出電圧値は0.01Vステップで任意に設定できるので、システムに応じて最適かつ高精度の電源監視が実現できます。

3. ⾼耐圧化した⼊⼒端⼦による電源と監視電圧の分離

動作最大42V、最大定格50Vであり⾃動⾞のバッテリーや産業機器で使用されている42Vまでの高電圧な電源から動作電圧を直接⼊⼒できます。電源端子と監視電圧の端子 (SENSE端子) の分離により、 監視対象が電圧異常になったとしても、「R3154 シリーズ」は安定して異常を検知することが可能です。

従来製品

ボルテージディテクタの電源はLDOの出力電圧:

LDOの出力異常時に正常動作できない懸念がある。 LDOの起動が緩やかな場合不定状態になる。

LDOの状態に依存し安全性に問題あり。

従来製品

R3154

R3154の電源はバッテリー電圧:

+Bで動作するので、LDOの出力異常があっても正常動作する。 LDOの起動前に電圧監視がスタートするので出力電圧を正常に監視できる。

LDOの状態に依存しないので安全性が高い。

R3154

4. 隣接ピン間ショートを考慮したピン配置を採用したパッケージ

「R3154 シリーズ」はSOT-23-6パッケージを採用し、隣接ピン間ショートを考慮したピン配置としているため、 さらなる安全設計が可能となります。

新製品R3154 シリーズの品質グレード

品質区分 用途 動作温度範囲 検査温度
低温 25°C 高温
R品 重要保安部品及び 一般電装品 −40°C ~ 125°C * * *
A品 車載アクセサリー −40°C ~ 125°C   * *
Y品 産業機器 −40°C ~ 125°C   * *
民生品 民生機器 −40°C ~ 105°C   *  

※品質区分 R品は、リフロースクリーニングを実施します。

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機能安全への取り組み

自動車の電動化を電源ICでアシスト。安全機構の構築にお役立ちできる製品を提供することで、車載機器の安心・安全に貢献しています。

リコー電子デバイスはCMOSアナログ技術を強みに、今後も高付加価値製品を提供し、お客様の競争⼒強化をサポートしてまいります。


| リコー電子デバイスについて |

リコーの半導体事業は1981年に株式会社リコーの一部門としてスタートし、外販も含めて30年以上に渡り事業展開を行ってきましたが、変化の激しい半導体業界で迅速な経営判断を行うために、2014年10月よりリコー電子デバイス株式会社として再スタートし、さらに2018年3月より日清紡ホールディングスの一員として更なる成長を目指しております。

当社は半導体デバイスの企画から開発・生産・販売・品質保証まで一貫した機能を保有し、CMOSアナログ技術をコアとして、携帯機器や車載・産機市場向けの小型・低消費電力・高耐圧・大電流の電源ICや小型で高精度なLi電池保護ICなどを提供し、お客様製品の付加価値向上に貢献しています。

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