注目の製品 - RP514 / RP515 / RP516 / RP517

IoTウェアラブル端末用 超低消費電流(Iq) DC/DCコンバータ

2019年10月31日

  • Ultra small quiescent current DC/DC converters for IoT and wearable devices

ウェアラブル端末やIoTアプリケーションの低消費電力化は、バッテリー寿命を延ばす上において重要なポイントとなります。今回ご紹介するVFM制御方式を採用したDC/DCコンバータの4製品は、このようなご要望にお応えするために開発されました。バッテリーモニタ機能を追加した「RP514/ RP515 シリーズ」、超低供給電圧を必要とするアプリケーションに最適な「RP516/ RP517 シリーズ」など、お客様のニーズに対応した製品をご紹介します。

バッテリーモニタ機能:

RP514/ RP515 シリーズはバッテリーモニタ回路を1チップに集積した降圧DC/DCコンバータです。

[ 従来技術 ]

MCU内蔵のADCが低入力インピーダンス(①)のため、バッテリー電圧モニタ入力の分圧抵抗(②)を低インピーダンスで構成する必要があります。(バッテリー電圧がMCU内蔵ADCの入力範囲、もしくはMCUの耐圧を超える事があるため、バッテリー電圧を抵抗分圧しています。)その構成のパスで発生する消費電流(リーク)が大きく、システム全体の低消費電流化に影響を与えてしまいます。また外付け回路や制御信号線により実装面積も大きくなってしまいます。

  • [ 従来技術 ]

    Conventional Solution
    • 1. 低入力インピーダンスのA / Dコンバーター
    • 2. 分圧抵抗値は低くなければならないため、
      大電流がグランドに流れ、バッテリーを消耗
  • [ RP514/RP515シリーズのバッテリーモニタ機能 ]

    RP514_RP515 Solution

    電池電圧を高抵抗で分圧しバッファ出力することで問題解決。
    バッファ部は低消費化に対応した設計を実施。

[ RP514/RP515シリーズのバッテリーモニタ機能 ]

RP514/RP515内部でバッテリー電圧を分圧し、BM端⼦からバッファ出⼒することで従来技術の課題を解決します。このバッテリーモニタ機能追加による回路消費電流の増加はわずか0.1μAであり、従来技術にあるシステム全体の消費電流を大きく削減します。

さらに外付け回路を取り込むことで実装面積の省面積化が可能になります。そのため一次電池の電池残量を測定するためのシンプルな回路を構築することができます。またモニタできる電圧はバッテリー電圧の1/3 or 1/4で選択可能です。

超低出力電圧:

RP516/RP517 シリーズは、超低出力電圧と超低消費を実現したIoT 機器向け降圧DC/DC コンバータです。低い出力電圧範囲 (0.3 V ~1.2 V) でシステムの低消費駆動に貢献します。最新世代の低電力MCU、GPS/GNSSレシーバ・プロセッサ、低電力ワイヤレスセンサーネットワークやウェアラブル端末向けのIoTアプリケーションに用いられるICには、このような超低出力電圧DC/DCコンバータが最適です。

高効率:

入力電圧が設定出力電圧を下回った場合、降圧DC/DCコンバータはスイッチング動作を止めるため、オンデューティ比は100%になります。低電圧誤動作防止機能(UVLO)の検出電圧に入力電圧が到達するまでは、入力電圧の低下に合わせて出力電圧も低下します。

今回ご紹介の4製品はすべて、ハイサイド・ローサイドともにMOSFETドライバトランジスタを内蔵しています。また、低出力電流要求に対して高効率なパフォーマンスを実現するのに最適なVFMモードで動作します。

  • RP514x181x

    RP514x181x Efficiency vs Output Current
  • RP515x181x

    RP515x181x Efficiency vs Output Current

この結果、RP514/RP515シリーズのピーク効率は約95%に達します。10µA出力の場合でも、90%の高効率動作が実現可能です。(Vout = 1.8 V, Vin = 2.0 Vの場合)

  • RP516x051x

    RP516x051x Efficiency vs Output Current
  • RP517x051x

    RP517x051x Efficiency vs Output Current

RP516/RP517シリーズの軽負荷時の効率は劇的に改善され、最大約75%に到達します。また、10µA出力でも約67%の効率を実現しています。(Vout = 0.5 V, Vin = 1.8 Vの場合)

低消費電流:

Low Current Consumption:

近年のウェアラブル端末およびIoT機器はほとんどの時間をスリープモードで待機し、データの取得と送信のために短時間起動した後、すぐにスリープモードに戻ります。このように、スリープモードが動作時間のほとんどを占めるIoT機器のバッテリーの長寿命化にはスリープモード状態で可能な限り消費電流を低減させることが重要な鍵となります。

今回ご紹介の4製品はすべて、DC/DC部はVFM (スイッチング周波数は最大1 MHz) 制御により超低消費電流 (IQ 0.3 µA) を実現し、IoT機器の長時間駆動に貢献します。また、効率良く電力使用が出来るため、電池サイズの小型化も可能です。

安全への配慮:

安全に配慮した機能・設計により、接続先ICの破壊・故障を防ぎます。

  • 低電圧誤動作防止回路(UVLO):
    ICの入力電圧(VIN)が動作電圧範囲よりも下がり、ICの内部回路が異常状態となる前に動作を止めて保護する制御機能
  • ソフトスタート機能:
    DC/DCコンバータの起動時の突入電流(インラッシュ電流)を抑制し、オーバーシュートを起さないようにする機能
  • Lx電流制限回路:
    インダクタに流れるピーク電流が最大しきい値電流を超えないよう制御する機能

オプション選択でさらに使いやすく:

  • オーディスチャトージ機能
    機能なし、LDO出力、バッテリーモニタ出力の3種類から選択できます。

アプリケーション:

USBやコイン電池、リチウムイオン電池等から電力供給を受ける装置に最適です。

  • ウェアラブル端末:スポーツウォッチ、ヘルスモニタ、フィットネストラッカ
  • 低電力RFモジュール:Bluetooth® LE, Zigbee, WisunやANT
  • 低電力MCU、GPS/GNSSレシーバ/プロセッサ、センサ機器やエナジーハーベスタなど

まとめ

今回取り上げたDC/DCコンバータは長時間の電池駆動が求められる様々なアプリケーション向けに開発された製品です。出力電流はRP514シリーズ/RP516 シリーズは100 mA、RP515シリーズ/RP517 シリーズは300 mAです。また、1.8V~5.5Vと広い入力電圧範囲をカバーしているため、USBポート、1セルリチウムイオン電池などさまざまな種類の電源の入力電圧に対応することができます。無負荷時0.3 µA の超低消費電流、良好な負荷過渡応答性能に加えて、バッテリーモニタ機能内蔵や0.3Vの超低出力電圧対応といったニーズに応え、お客様の小型・高性能・低消費な製品開発をサポートします。