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注目の製品 - RP604 -

ウェアラブル端末向け 超低消費電流 昇降圧DC/DCコンバータ

2021年7月15日

超低消費電流の昇降圧DC/DCコンバータ「RP604 シリーズ」は、日刊工業新聞主催の
2019年 ”超“モノづくり部品大賞で電子部品賞を受賞しました。
(”超”モノづくり部品大賞サイト:MONOZUKURI Nippon Conference)

RP604シリーズは、バッテリーの長時間駆動と小型化の要望にお応えできる製品であり、ウェアラブル、IoTアプリケーション、ワイヤレスセンサーモジュールなどの電池駆動機器や環境発電アプリケーションでの使用に最適です。パッケージは、DFN(PL)2730-12と超小型なWLCSP-20-P2の2種類を用意し、かつ必要な外付け部品は3点のみなので小さい実装面積で電源を構成することができます。

昇降圧DC/DCで長時間動作に貢献

RP604シリーズは、電源である電池電圧が出力設定電圧を下回った場合でも昇圧動作により出力側に継続して電力を供給することができます。

グラフは降圧DC/DCコンバータと昇降圧DC/DCコンバータの放電容量の違いを表しています。降圧DC/DCコンバータの場合は、入力電圧が出力設定電圧を下回ると出力電圧を維持できません。一方、RP604シリーズは、昇圧動作によって入力電圧が出力設定電圧を下回っても出力を維持できるため、通常の降圧DC/DCコンバータを使用する場合よりもアプリケーションの動作時間を延ばすことができます。

Li-ion Battery Discharge Curve

待機時消費電流を抑えて電池長持ち

IoT機器では、ほとんどの時間をスリープモードで待機し、データの取得と送信のために短時間起動した後、すぐにスリープモードに戻ります。つまり、IoT機器の電池での動作時間を延ばすためには、動作時間の大半を占めるスリープモード時の消費電流を抑えることが必要になります。

RP604シリーズは、超低消費電流 (IQ 0.3µA) によって軽負荷高効率を実現し、間欠動作するIoT機器に最適な製品です。電池寿命の延長や電池の小型化に貢献します。

RP604シリーズの設定出力電圧は1.6V~5.2V、0.1Vステップでご指定いただけます。ピーク効率は88% (出力電圧3.3V、出力電流0.1mA時) です。オプションのオートディスチャージ機能により、CE端子でチップがディセーブル状態になると出力コンデンサを速やかに放電します。

Output Current vs. Efficiency with Different Input Voltages
RP604Z331x

Output Current vs. Output Voltage with Different Input Voltages
RP604Z331x

保護機能

RP604シリーズは、以下のような保護機能を備えています。

  • UVLO機能:入力電圧がUVLO検出電圧を下回ると出力をオフします。
  • ソフトスタート機能:出力電圧を緩やかに上昇させて、起動時のオーバーシュートや突入電流を低減します。
  • Lx電流制限機能:インダクタを流れるピーク電流を監視し、LX制限電流値を超えるとPMOSFETをオフして出力電流を制限します。
  • 出力過電圧保護機能 (Overvoltage Protection; OVP):出力電圧がOVP検出電圧を超えた場合に出力をオフします。
  • サーマルシャットダウン機能:ジャンクション温度が140°Cを超えた場合に出力をオフにします。

最適な用途

この製品は、一次電池及び二次電池を電源とした小型機器に向けて開発しました。低電力無線通信機器、低電力CPUまたはMCU、メモリ、センサーデバイスなどの電源に最適です。 サンプルと評価ボードは、各地の販売代理店およびDigi-Key、Mouser、Chip1Stopなどのオンライン商社からご購入いただけます。

まとめ

RP604シリーズは、電池駆動のアプリケーションに最適な昇降圧DC/DCコンバータです。ポイントはその超低消費電流特性にあります。動作電圧の範囲は1.8V〜5.5Vで、最大300mAを供給できます。出力電圧は、入力電圧が高いか低いかに関係なく一定で、降圧動作と昇圧動作をシームレスに切り替えます。また、一次電池を搭載しない環境発電アプリケーションでの使用にも非常に適しています。

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