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プレスリリース
2023年9月28日

さまざまな電圧監視の課題を解決 車載機器・産業機器向け
検出・解除電圧個別指定ボルテージディテクタIC「NV3600」シリーズ
ウインドウボルテージディテクタIC「NV3601」シリーズ 発売

日清紡マイクロデバイス株式会社 (代表取締役社長:田路 悟) は、車載機器・産業機器向けのボルテージディテクタICとして、検出電圧と解除電圧を個別で設定でき、ヒステリシス幅を従来よりも広い範囲で設定可能な「NV3600」および、低電圧と過電圧を同時監視可能な「NV3601」 シリーズを発売いたします。

近年、自動車や産業機器が高性能化することで、電源電圧の監視性能や安全性能を求められるようになりました。これに伴い、ヒステリシス幅の調整、低電圧と過電圧の同時監視、電圧の高精度監視など、ボルテージディテクタに対する要求性能も多様化・高度化しています。しかし既存のボルテージディテクタは、ヒステリシス幅が固定されていたり、低電圧と過電圧を複数のボルテージディテクタで監視しなければならなかったりするなど、要求を満足することが困難な場合が多くあります。これらは消費電流が増える要因となり、バッテリー寿命に影響を及ぼします。

今回当社が発売する「NV3600」と「NV3601」シリーズは上記課題を解決し、自動車の補機バッテリーや産業機器のAC/DC出力電圧などの電圧監視において、消費電力を気にすることなくシステムの安全性を向上させる製品です。日清紡マイクロデバイス株式会社は、今後も業界との連携を深化させ、技術の進歩を追求してまいります。

「NV3600」シリーズは検出電圧と解除電圧を個別に指定でき、ヒステリシス幅を任意で設定可能な製品です。検出電圧は3.3Vから19.8V、解除電圧は4.5Vから22.2Vの範囲で指定できます。従来は検出電圧と解除電圧のヒステリシス幅が約1%~5%程度と制約が高い製品が一般的でしたが、機器の電圧変動幅に合わせたヒステリシス幅を設定できます。例えば自動車バッテリーのクランキングの際に発生するような大きな電圧変動などにも本製品を使えば容易に誤検出・誤解除を防ぐことができます。

「NV3601」シリーズは低電圧と過電圧を同時に監視するウインドウ監視が可能な製品です。低電圧検出を3.3Vから19.8V、過電圧検出を4.5Vから22.2Vの範囲で指定でき、ヒステリシス幅の有無(有:1%)を選択できます。一つのボルテージディテクタで低電圧と過電圧を監視するため、部品点数を削減し、実装面積を省スペース化できます。また消費電流の抑制によりバッテリーが長寿命化します。

両製品とも、常温時±0.6%と高精度の検出電圧を達成し、12Vなどの高い電圧を外部の分圧抵抗なしで直接監視できるため、外付け抵抗に流れる不要な電流を削減できます。さらに、CMOS出力タイプをラインナップしており、プルアップ抵抗が不要なためLow信号出力時の暗電流も削減可能です。これらはシステム全体の消費電力対策に大きく貢献します。

本製品名 「NV3600」シリーズ 「NV3601」シリーズ
サンプル価格
(1000個購入時の参考価格/税込※)
82円 88円
サンプル受注開始 2023年 9月 28日 2023年 9月 28日
月産規模 50万個 50万個
  • 2023年9月現在の消費税率に基づいて金額を表示しています

特⾧

1. SENSE端子の高耐圧化およびCMOS出力対応により、部品点数・暗電流を削減

バッテリー電圧など高い電圧を従来のオープンドレインタイプの低耐圧ボルテージディテクタで監視する場合、監視電圧を分圧するための抵抗や出力のプルアップ抵抗が必要となり、部品点数増加や暗電流増加が懸念されます。「NV3600」、「NV3601」シリーズはSENSE端子が高耐圧のため分圧抵抗が不要です。また出力タイプをオープンドレインタイプとCMOSタイプから選択可能であり、部品点数を増やすことなく、暗電流の懸念も解決できます。

SENSE端子の高耐圧化およびCMOS出力対応により、部品点数・暗電流を削減

2. 検出・解除電圧を個別指定可能でヒステリシス幅を調整可能(「NV3600」シリーズ)

車載バッテリーや外来ノイズが多く飛び交う環境で使用する機器など、監視する電圧の変動幅が大きい電源に対して、「NV3600」シリーズは検出電圧 (VDET) と解除電圧 (VREL) を個別に指定できます。システムに応じて最適なヒステリシス幅を設定することで電圧の変動幅が大きい場合も誤検出・誤解除を防ぐことができます。

NV3600 タイミングチャート例

3. 低電圧・過電圧を同時監視可能なウインドウタイプ(「NV3601」シリーズ)

システムの安定動作や安全性を確保するために、監視電圧が低下した場合の異常だけではなく、上昇時の異常も監視する必要があるシステムに対して、「NV3601」シリーズはウインドウ監視が可能であり、1つの製品で低電圧と過電圧を同時監視することができます。

NV3601 タイミングチャート例

製品写真

「NV3601」シリーズ (SOT-23-5-DC)

「NV3601」シリーズ (SOT-23-5-DC)

主な仕様 (詳細はデータシートをご参照ください)

項目 NV3600シリーズ NV3601シリーズ
VDD入力電圧範囲 2.4 V to 6.0 V
SENSE端子電圧範囲 0 V to 42 V
低電圧検出設定範囲 3.3 V to 19.8 V (0.1 V単位) 3.3 V to 19.8 V (0.1 V単位)
低電圧解除設定範囲 (NV3600シリーズ) 4.5 V to 22.2 V (0.1V単位) -
過電圧検出設定範囲 (NV3601シリーズ) - 4.5 V to 22.2 V (0.1 V単位)
ヒステリシス幅 - 有 (Typ. 1.0%) or 無
精度 ±0.6% (Ta=25°C)
消費電流 Max. 4.0 µA (VDD端子とSENSE端子: 12Vの合算値)
出力形態 “NMOSオープンドレイン” or “CMOS”
動作温度範囲 -40°C to 125°C (車載・産機グレード)
-40°C to 105°C (一般・民生グレード)
パッケージ SOT-23-5-DC  2.9 x 2.8 x 1.1 (mm)

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    管理本部 総務部 総務課

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